ホラー映画を見るだけの簡単なお仕事です。

無職のアラサー麻葉まつこがホラー映画の感想を容赦無くネタバレしつつ書いています。

ZOOMBIE(2016/米)

 

ZOOMBIE ズーンビ(吹替版)
 

エデン野生動物園。絶滅危惧種の保護を目的とし、動物たちのありのままの姿を見ることができ、自然の驚異を体験できる広大なテーマパーク。アプリで園内を歩き回る動物たちの居場所がわかるのも魅力的だ。来たる一般公開を控え、園内では職員たちの研修が行われていた。そんな中、診療所で治療を受けていた猿が発作を起こし、心臓が止まってしまう。しかし、突如奇声をあげて蘇った猿は獣医に襲い掛かり、駆け付けた警備員をも喰い殺し外へと逃げ出してしまう。通報を受けた園長のエレンは、すぐさま動物園を封鎖するが…。

ZOOMBIE ズーンビ « アルバトロスフィルム

 

CGは思わず半笑いを浮かべてしまうような出来だが、意外にテンポがよく登場人物も基本物分かりがいいのでこの手の映画としては十分及第点。出来がいい方のアサイラム作品だと思われる。この手の作品では大抵施設の責任者は隠蔽工作に走るものだが、本作の園長は迅速に園を封鎖し飼育員へ避難を呼び掛け警察に通報している。そんな真っ当な対応する人、B級映画にはそうそういないぜ!

それにしてもいかにも一番最初か最後に死にそうだった事務実習生の兄ちゃん(小者感に溢れちょっと性格悪そう)が、途中からシャツの袖とスーツの裾をむしり取り何かに覚醒したようにしっかり者になったのは笑ってしまった。露出度が上がるとメンタル強くなるのか?野生の男なのか?

タイトルに反してゾンビ要素は薄く、何故動物たちがゾンビ化したのかも解明されない。コアラゾンビの脳から未知の酵素が発見されたという程度でサラッと流されてしまうが、その辺はお約束だ。そういうものなのだと心を強く持つのがB級映画ハンターなのだ。

正直ゾンビというよりただ動物が凶暴化しただけな気もするが、キリンやコアラが人間を襲うという設定はいい。CGがアレなんだけど…。実質一番頑張っていたのは小型のおサルさんやゴリラだった。また登場時間としては短いものの、死体の上で「タスケテ!」連呼するインコゾンビや人間のハラワタで巣を作るタカだかワシゾンビもなかなかに斬新ではなかろうか。CGはほんとにアレなんだけど…。サメ映画レベルを想定しておいて頂ければ良いだろう。重ねて言うが安定のアサイラムだ。

まとめとして、制作アサイラム配給アルバトロスという意味が理解でき、尚且つそれを好むという方には十分楽しめる作品であると思われる。

 

★★★☆☆